医療法人 彩清会清水病院

医療法人 彩清会清水病院清水病院は1953年に開設以降、救急を扱う病院として地域住民の生活を支えてきた。しかし、90年代に入ると近隣企業の倒産や工場の海外移転によって、労働者が都市部に流出し、地域の高齢化が進む現実が速度を増す。
一方で、当時は医療や介護に関する国の精度が現実に即しておらず、治療にかかる患者を支える家族の負担が大きいことを目にしていた。そこで清水事務局長は、思い切ってこれまで行ってきた交通事故などの救急医療(急性期医療)をすっぱりとやめ、高齢者の病気を治療し、リハビリテーションによる自立支援(慢性期医療)に特化することを決意。1999年に療養型介護期間として介護に参入した。

やわらかな会議と評価制度廃止

医療法人 彩清会清水病院清水病院は厚生労働省から「働きやすい職場づくり」の事例として取り上げられている。「病院や介護ではモノを売らないので、人材にかかっている。人間関係が崩れるとサービスに直結する」と考え、働きやすい環境づくりに工夫を凝らしている。

例えば、会議では立場に限らず発言できるように、小グループでブレインストーミングの形をとる。「今までの経験則からでは新しいことは生まれない」とぬいぐるみを置き、BGMを流すといった雰囲気の「やわらかな会議」だ。ここでは人間関係がギクシャクした際に、朝礼後ハイタッチしてから各自の職場に向かうというものが発案されている。

医療法人 彩清会清水病院また、「子育て・介護支援」を掲げ、業界では稀なことだが残業もほとんどない。従業員にはお互い様であることを伝え、周りがフォローする体制をとる。子育て・介護する側には「戻ってきたら次の人を助ければいい」と変則的な勤務スタイルを許可することもある。残業を少なくするためにシステムや導線を変えたこともあるが、人間関係をよくすることが、部署間で重なる業務に気づき、一本化するなどの効率化に寄与していると清水事務局長は語る。

評価制度もユニークだ。病院や介護の仕事はテクニックも必要だが、想いの部分が大きい。しかしそれを評価にのせることが難しいことから、能力評価にとらわれない処遇や育成を試みた。具体的には半年ごとの賞与前に各自に「パフォーマンスシート」というA4用紙一枚に、反省禁止で「半年の取り組みと5年後の自分」を記入させている。それを元に部門長が全員の前でプレゼンをし、聴講者からの評価で賞与が決定している。公平性、透明性があり、院内でのアンケートによると評価に対する納得度も高い。

採用力のある病院しか生き残れない

医療法人 彩清会清水病院慢性期医療に切り替える時流に乗り、職場環境を整えたとはいえ、ひとつ大きな課題がある。労働生産人口の少ない秩父では、人材採用が容易ではない。清水事務局長は「採用力がなければ生き残れない」と危機感を募らせ、船井総研の病院経営専門コンサルタントに相談。ホームページやフェイスブック、学生との接点としての学校へのアプローチの手法を学び、地域で限られた優秀な人材獲得に対して余念がない。

医療の現場は有資格者で構成されるが「今後も職種を増やして地域医療を支えていく」という。そして山間部では将来、行政の財政面などからインフラが劣化する懸念もある。平地に安心して暮らせる高齢者の住まいを用意しなくてはいけないと考えている。全国レベルでも引けをとらないサービスを提供することを目標にしている。

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