病院向けコンサルティング

病院経営の動向 | 病院経営のポイント | 病院の経営改善事例

病院経営の動向

1.病床稼働率の低下 ~「空床が埋まらない時代」へ~

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急性期から慢性期まで、全国的に病院の病床稼働率が低下しています。「超高齢化の進行で、病床不足が心配されているのでは?」と思われますが、地域別に見ると、多くの地域で既に医療需要はピークを過ぎています。また、平均在院日数はどんどん短縮していますから、稼働率が下がるのは当然です。
弊社でも、この数年、「空床が埋まらない」「稼働率を上げるにはどうすれば良いか?」というご相談を多数頂くようになりました。

2.7:1入院基本料の要件の厳格化→7:1は更に減少へ

2025年に向けた医療制度改革が着々と進行しています。医療費の抑制と病床機能の適正化、地域包括ケアシステムの構築がその眼目ですが、増えすぎた7:1入院基本料の要件が更に厳格化され、減少する方向であることは間違いないでしょう。

3.地域包括ケア病棟は更に増加へ

この先、10年間の日本の変化を支える病棟として期待されている地域包括ケア病床ですが、2017年2月時点で、地域包括ケア病棟(又は病床)を持つ病院は1821病院になりました。2016年度の診療報酬改定では、手術・麻酔が出来高算定となり、今後、更に地域包括ケア病床は増加するものと思われます。

4.医療・介護(・在宅)の複合経営の難しさ

弊社がお付き合いさせて頂いている法人様の多くが医療(病院)以外に、介護、在宅部門を経営されています。
病院経営だけの場合、理事長・院長が強烈なリーダーシップで引っ張っていくことも可能でしたが、介護施設・在宅介護・その他在宅診療等に事業展開が広がると、理事長・院長のトップダウンだけで経営していくことが難しくなります。
地域包括ケアシステムの構築のために、今後、ますます介護・在宅部門が重要であることは間違いありませんが、複合的な事業展開に成功している法人様がある反面、人材育成や経営の仕組み化が追いつかず、逆に法人全体の経営を圧迫しているケースも出てきています。

5.超人手不足時代への対応

急性期からケアミックス、慢性期まで、病院経営に共通の課題が人材不足です。
日本全体で、人口が減少し、生産年齢人口が減少し続ける中、あらゆる職種で人材不足が深刻化しています。
病院も専門職、事務職を問わず、人材不足が深刻です。今後、良い病院には患者様も人材も集まり、そうでない病院には患者様も集まらず、人材も集まらないのでますますジリ貧になる、という二極化が更に進行するでしょう。

病院経営のポイント

1.病床編成の見直し

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既に日本の多くの地域では医療需要のピークを超えています。病院は長期的な地域の医療需要を見据えて、経営計画を立案しなければならないことは言うまでもありません。
同時に、短期的には、現在進行中の医療制度改革の中身をしっかり把握して、病床編成を変化させていく必要があります。
「制度改革や報酬改定に振り回される」のは本末転倒ですが、「いつ、梯子を外されるか分からないから動かない」と言うのでは、法人に大きなマイナスを齎すことになりかねません。
長期的な地域の動向と、制度改革の両方を見据えて、戦略的な病床の見直しを行うことが、病院経営の重要なポイントとなっています。

2.稼働率アップの取り組み

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前述の通り、全国の統計を見ても、年々病院の病床稼働率が低下しています。在院日数をどんどん短縮していますから当然のことです。
多くの病院にとって、病床稼働率の維持・向上が喫緊の経営課題となっています。しかも、平均在院日数や在宅復帰率、機能評価係数を満たしながら、稼働率を維持・向上しなければなりません。
そのため、稼働率を向上させるためには、これを地域連携室任せにするのではなく、病院幹部が一体化して取り組めるかどうかがポイントです。
医師・看護師等の専門職の中には、経営幹部・管理者であっても、経営に無関心だったり、拒否反応を示す方もおられますので、良質な医療の提供と共に、経営にも意識を向けてもらえるような運営が必要になります。

3.「独自固有の長所」を伸ばす

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中長期的に地域になくてはならない病院になるためには、「独自固有の長所」を更に強めることが重要です。弊社のクライアント様は、199床以下の中小規模の病院が多いのですが、明確な「独自の強み」を持つ病院は、その規模に関わらず、経営が順調です。
逆に言うと、地域にもよりますが、中小規模で「総花的」な展開をすることは難しくなるでしょう。例えば、「癌に強い」ということが強みであれば、「癌以外のあれもこれも」ということではなく、癌の強みを思い切り強める、という発想が必要です。船井総研の用語では、これを「長所伸展の経営戦略」と言っています。

4.採用力強化と人事制度改革

都心部か地方かに関わらず、看護師、セラピスト、介護職など、あらゆる職種で、「辞めては、採る」「辞めては、採る」の繰り返しで、現場が落ち着かずに、悪循環に陥っているケースがあります。
ここまで人材不足が深刻化すると、小手先の採用強化では追いつきません。
病院経営において、優秀な人材を採用する採用力をつけ、定着してもらえるための人事制度を整備することの重要性が増しています。

病院の経営改善事例

1)地域包括ケア病棟への病床転換の事例(1)

A病院は、一般病床約100床を運営してきたが、地域の高齢化に伴い、平均在院日数21日を維持するのが厳しくなっていた。平均在院日数を維持するために、稼働率を犠牲にせざるを得ないこともしばしばであったことから、地域包括ケア病棟の導入検討を開始した。
弊社で、当該医療圏及び近隣医療圏の需要分析と転換シミュレーションを行い、約50床を地域包括ケア病棟に転換することをご提案した。
当初は、「急性期へのこだわり」等から法人内にも慎重論があったものの、最終的には理事長「地域の実状を考えると、地域包括ケア病棟への転換が相応しい」と転換を決断。
現在、地域包括ケア病棟の稼働率は90%を超えており、一般病床の平均在院日数維持に汲々とすることもなくなった。「改めて、地域の医療ニーズの変化に合わせて、病棟編成も変えていくことが大事だと痛感しています。因みに、収入面でも、月次で約1,000万円の増収となっています。地域包括にしていなかったら、どうなっていたことかと思います。(理事長)」

2)地域包括ケア病棟への病床転換の事例(2)

B病院は地方としてのケアミックス病院で、一般病床と療養病床を運営してきたが、一般病床の稼働率が低下。2年連続の赤字となり、金融機関から再建計画を求められていた。
弊社で、当該医療圏の診療圏分析と、院内のデータ分析を行ったところ、一般病床を地域包括ケア病棟に転換する案が浮上。プロジェクトチームを立ち上げ、半年後に一般病床を地域包括ケア病棟に転換した。同時に、地域連携室の人員を増やし、近隣の急性期病院、及び診療所への訪問活動を強化した。
病床転換から4ヵ月後には稼働率が80%を超え、月次で約300万円の増収となった。「赤字の中で、ソーシャルワーカーを増員することに当初戸惑いがありましたが、結果としてはやって良かった。今後は、更に病診連携を強化したい。(理事長)」

3)慢性期病院での病床転換事例

C病院は医療療養病床と介護療養病床を持つ慢性期病院である。長年、理事長の強いリーダーシップの下、経営を行っていたため、経営幹部が育っていなかった。
そのため、介護療養病床を順次、医療療養に転換していたが、医療療養病床が全病床の半分となったところで、病床転換が進まなくなっていた。
理事長から「経営幹部を育成して、幹部が主体的に病床転換を進めるようにしたい」とのご相談があり、プロジェクトがスタート。経営幹部と中間管理職を含むプロジェクトチームを編成して、病床転換が再スタートした。
開始から半年で、一病棟を医療療養入院基本料2から入院基本料1に転換。更に、半年後に、介護療養病棟のうち一病棟を医療療養病棟に転換した。

4)神経内科の専門病院での病床稼働率アップ事例

D病院は神経内科を専門とするケアミックス型の病院であるが、近時、稼働率が低下し、70%を切ることもしばしばあった。また、MRIの稼働率も、年々低下していた。
弊社で診療圏分析とマーケティング戦略の立案を行い、毎月、院長・看護部長・事務長・地域連携室長と弊社コンサルタントにて、ミーティングを実施し、稼働率アップのための改善活動をスタートした。
改善活動は、①従来から紹介が多い急性期病院への連携の再強化、②新規の急性期病院へのPR活動、③外来の強化の三本柱で行い、半年間で稼働率は常時80%を超えるまでに改善した。MRIの稼働率も15ポイント改善した。

5)回復期病院の病床稼働率アップ事例

E病院は、診療圏人口4万人程度の都市で回復期病院を展開する病院である。地域連携室がうまく機能しておらず、回復期対象の患者の紹介が安定しない状態が続いていた。
診療圏調査の結果、紹介元の病院や診療所において、自院の特徴がまったく認識されていないということが判明。また、当初想定していたエリアだけでは安定した紹介患者獲得が難しいことが明確になった。
そこで、地域連携室を改めて強化し、営業支援を実施した。具体的には、①強みの明確化→強みのツールへの落とし込み、②営業訪問範囲の拡大、③院内説明会などの実施で自院の強みのPR実施等を行った結果、取り組みから半年後には、ほぼ満床が続くようになった。

6)精神科病院の経営改革事例

F病院は、開院から2年以上毎月赤字の状態が続いていた。
弊社で調査プロジェクトを実施した結果、急性期の精神科という特徴を最大限に発揮するために、患者様のアクセスのハードルを下げるためのサービス設定と、営業強化にあわせて徹底的なWEB改革を実施することとなった。
プロジェクトチームスタートから6ヵ月後に完全黒字化に成功。その後、黒字経営を継続している。

7)人口6万人の慢性期病院の採用活動の成功事例

医療法人Gは、療養型病院を中心として、介護サービス数拠点を運営する医療法人グループである。地域内の生産年齢人口が減少し、慢性的な人材不足となっていた。
法人の理事が「採用力がなければ生き残れない」と危機感を募らせ、弊社コンサルタントに相談。採用プロジェクトがスタートした。
弊社コンサルタントが10名超のスタッフヒアリングを実施したところ、沢山の強みがあることが判明。導出された強みをベースとして、①採用ホームページの強化、②新卒採用の実施、③経験者向けお仕事説明会の実施等を行った。
結果として、年間で看護師6名、介護職9名、セラピスト5名等を自前(脱・紹介会社!)で、採用することに成功、看護師不足がネックであった病棟転換も実施することができた。

8)医療法人の財務戦略の成功事例

医療法人Hは、病院、居宅介護事業所、デイケア、デイサービスを展開するグループである。
黒字経営であったものの、毎年賞与時には金融機関からの借入を行うなど、キャッシュフローが厳しい状態であった。
弊社コンサルタントと財務戦略強化プロジェクトを実施した結果、①年間の借入返済額が1千万円以上減額、②理事長の個人保障がはずれ、③法人にキャッシュが残り、④前向きな投資が可能となった。
「年間の返済が1千万円以上の減額ということは、キャッシュフローの点から言うと、売上を2億円上げるのと同じインパクトがあった。(理事)」

病院向けコンサルティングメニュー

項目 内容
1.月次コンサルティング
(顧問契約)
医療経営の専門コンサルタントによる顧問契約です。理事長・院長の経営参謀として、業務効率化から集患・増患まで、様々な経営のアドバイスを行い、医院経営の改革を進めます。
2.戦略策定コンサルティング 医療制度改革に合わせ、病院も時代に即した形に変化をしていく時代になりました。将来を見据え、永続できる病院体制をつくるための戦略策定を行います。
病床稼働率UP 病院情報の発信体制の整備、地域連携質の認知度強化といった各取り組みの中で、貴法人の営業体制を確立していきます。
病床転換 経営者・経営幹部との十分なディスカッションを経て、事業戦略・病床機能の方向性を決定し、診療機能面・財務面の双方を踏まえた事業計画策定と転換後の収益シュミレーション策定により、効率的かつ実践的に病床転換を支援します。
在宅医療 在宅医療の立ち上げはもちろん、ケアマネージャーとの関係性づくり、集患・増患、地域の介護施設への営業支援など訪問診療・訪問看護・訪問リハ・訪問歯科・訪問介護といった在宅サービスの業績アップをサポートします。
6.業務効率化コンサルティング 業務効率、診療効率を改善することで、病院全体の生産性向上のためのコンサルティングを実施いたします。
7.リスクマネジメントコンサルティング 近年、医療過誤が病院経営の根幹を揺るがすケースが多く見られます。永続的な病院経営のためのリスクマネジメント支援を実施いたします。
8.コスト削減コンサルティング 病院経営にはさまざまな業者との連携が不可欠です。その中で、経費の無駄が発生していることも多く、無駄を洗い出し削減のご提案をいたします。
9.採用コンサルティング 看護師、医師をはじめ、医療スタッフの採用を支援します。採用サイト、パンフレット作成、説明会プロデュースなど、単発の採用ではなく、「継続的に採用できる体制構築」を支援します。
10.評価賃金制度構築 医療スタッフがモチベーション高く働けるように、貴院に適した評価賃金制度を構築します。
11.スタッフ接遇力アップ研修 「新人研修」「チーフスタッフ育成研修」「接遇力アップ研修」等、貴院の課題、テーマに応じた実践的な研修を実施致します。
12.財務コンサルティング
(資金調達・資金繰り・財務基盤強化)
資金管理の徹底と継続をするための仕組み作り、資金調達等、銀行交渉に関する支援を行います。
13.事業承継コンサルティング 税理士・会計士・弁護士・銀行の専門知識を集約し、適切な承継について支援します。

 
病床転換診断
 

病院向けセミナー

【終了】病院採用セミナー

脱・紹介会社依存、脱・媒体依存のための、最新採用手法!

【東京会場】 2016年6月19日(日) 13:00~17:30 (受付12:30~) (株)船井総合研究所 東京本社 〒100-0005東京都千代田区丸の内1-6-6日本生命丸の内ビル 21階 JR東京駅丸の内北口より徒歩1分

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【終了】病院経営研究会 3月度拡大例会

2025年に向けて、医療・介護一体改革が進行し、各都道府県で地域医療ビジョンの策定が始まっています。 各医療機関は、「病院から地域」、「医療から介護」のキーワードに象徴されるこれらの改革に、適応することが求められます。 本研究会では、毎・・・

【東京会場】 2016年3月13日(日) 11:30~17:00(受付11:00~) (株)船井総合研究所 東京本社 〒100-0005 東京都千代田区丸の内1丁目6番6号 日本生命丸の内ビル21階 JR東京駅丸の内北口より徒歩1分 ・・・

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【終了】医師・看護師 採用セミナー

全国から医師が集い、 研修医倍率2倍を超える 「医師から選ばれる病院」の作り方

【東京会場】2016年2月20日(土)13:00~17:00(受付:12:30) (株)船井総合研究所 東京本社 〒100-0005東京都千代田区丸の内1-6-6日本生命丸の内ビル 21階 JR東京駅丸の内北口より徒歩1分 【・・・

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【終了】地域包括ケア病棟を核とした病院経営戦略セミナー

新設から2年。成功事例を徹底検証 【地域包括ケア病棟を核とした病院経営戦略セミナー】

【東京会場】 2016年1月24日(日) 13:00~17:30 (受付12:30~) (株)船井総合研究所 東京本社 〒100-0005東京都千代田区丸の内1-6-6日本生命丸の内ビル 21階 JR東京駅丸の内北口より徒歩1分 ・・・

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病院向け定期勉強会

病院経営研究会

病院経営研究会とは病院の業績アップを目的に、情報やツールの提供、参加者同士の成功事例共有を行う超実践的な勉強会です。

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担当コンサルタント紹介

出口 恭平(デグチ キョウヘイ)

執行役員/医療・介護・教育・福祉支援部 部長

1996年 奈良県立奈良高等学校卒業
1999年 関西大学社会学部社会学科産業社会学専攻卒業
2004年 株式会社船井総合研究所入社
2013年 同社 第三経営支援部 部長
2014年 同社 医療・介護・福祉・教育支援部 部長
2・・・

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北里 淳(キタザト ジュン)

医療・介護・教育・福祉支援部 グループマネージャー チーフ経営コンサルタント

2006年   青山学院大学 卒業
2006年   船井総合研究所 入社
2011年   船井総合研究所 チームリーダー
2013年   船井総合研究所 第三経営支援部 グループマネージャー

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森 太寅(モリ タカノブ)

医療支援部/医療・人財開発チーム チームリーダー

入社後は主にBtoCマーケットにおけるコンサルティングに従事。現在は医療業界のコンサルティングに専門特化し、日々、現場に密着しながら、全国のクライアント先でコンサルティングを行っている。採用・教育・評価制度などの人財開発をメインテーマとし、・・・

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北垣 佑一(キタガキ ユウイチ)

医療・介護・教育・福祉支援部

首都大学東京作業療法学科卒業後、作業療法士として急性期総合病院に勤務。
病院勤務時代は、地域包括ケア病棟・回復期リハビリテーション病棟立ち上げ、病棟患者のADL改善に向けた研究と多職種連携への取り組みに注力。
船井総合研究所へ入社後は、・・・

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内田 亮太(ウチダ リョウタ)

理学療法士として回復期リハビリテーション病院で勤務する傍ら、脳卒中患者におけるQuality of Lifeを高めるためのリハビリテーションについて大学院にて研究。その後は、訪問看護ステーション・居宅介護支援事業所の事業統括として介護保険分・・・

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