「 知っておくべき、介護保険制度の仕組み 」

2019年03月12日 (火)

科目:
整形外科
コラムテーマ:
整形外科

こんにちは。
船井総合研究所の野中達裕です。

今回のメルマガは
疾患別リハビリテーションの減算の対象になると言われている「介護保険制度」
に関してお話させていただきます。

運動器リハビリテーションの施設基準はあるが
介護保険の対応をまだ検討していないクリニックの経営を行っている方は
是非最後までご覧いただければと存じます。

特に運動器リハビリテーションの施設基準として持っている場合には
経営に大きく影響するクリニックもございますので
介護保険の仕組みや、サービスも検討されることをお勧めいたします。

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1、介護保険とは何のためにできた制度なのか
2、介護保険制度はどのような仕組みで回っているのか
3、提供可能な介護保険サービス一覧
4、要介護認定を受けるための手続き方法
5、今とるべき施策とは

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1、介護保険とは何のためにできた制度なのか

介護保険制度ができる前までは
「老人福祉法」や「老人医療費無料化」などによって、老人の介護に対する措置がなされておりました。

しかし、高齢化が進み、要介護高齢者が増えるにしたがって、介護のニーズは非常に高まりを見せる中、介護を行う家族自体の高齢化も進み、支える側にも状況が変化してきました。

そして、老人福祉(特別養護老人ホームやホームヘルプサービス、デイサービス 等)では、所得の調査を行い、所得額に応じて負担額が決まるので、調査への心理的負担や扶養義務者の経済的負担が増えること、さらには利用できるサービスは行政が決めるなど、利用者がサービスの選択ができないなどの問題が出ておりました。

また、老人医療(老人保健施設、療養型病床群、一般病院 等)では、中高所得者からすると老人福祉に頼るよりも安く済むため、介護を理由に病院に長期入院するという問題が多発しておりました。
しかし治療を目的とする病院では、介護の受け入れ環境の整備ができておらず(居室面積が狭い、食堂や風呂がない 等)、スタッフや生活環境の面で問題が出てきておりました。

こうした老人福祉や老人医療の制度による限界が見えており
そちらの対策として「高齢者の介護を社会全体で支えあう仕組み」を創るために
介護保険制度を施行することになりました。

2、介護保険制度はどのような仕組みで回っているのか

「老人福祉」「老人医療」の反省を活かして、介護保険制度では利用者からして以下のような変化が起きました。

■行政窓口に申請して市町村がサービスを決定→利用者が自ら選んでサービスの種類や事業者を利用

■医療と福祉に別々に申し込み→介護サービスの利用計画(ケアプラン)を作って、医療・福祉のサービスを総合的に利用

■市町村や公的な団体(社会福祉協議会 等)中心のサービスの提供→民間企業、農協、生協、NPOなど多様な事業所によるサービスの提供

■中高所得者によって利用負担が重く、利用しにくい→所得に関わらず、1割の利用者負担

これらの変化をもたらせるように介護保険制度は回っております。

具体的には、サービス利用者はサービス料の1割(一定以上の所得の場合には2割、3割)負担と居住費と食費をサービス利用する際にお支払いを行い、残りの9割(8割、7割)はサービス事業者が市町村へ申請を行い、市町村から支払われます。

市町村は国や都道府県からの補助もあります、平成30年度は介護保険の全体での財源の予算は10.3兆円となっており、50%が国や都道府県、市町村の負担となっており、残りは介護保険の被保険者の年金等から天引き等の負担で賄っております。

3、提供可能な介護保険サービス一覧

介護保険サービスには様々あります。
利用者の要介護度や在宅と施設のどちらを望むかによって以下の5パターンから選ばれます。

「訪問系サービス」
訪問介護や訪問看護、訪問入浴介護、居宅介護支援 等が挙げられます。
基本的には利用者は家にいて、介護を受けるサービスとなります。

「通所系サービス」
通所介護(デイサービス)、通所リハビリテーション(デイケア) 等が挙げられます。
基本的には、利用者は施設に通い、施設にてサービスを受けます。

「短期滞在系サービス」
短期入所生活介護(ショート) 等が挙げられます。
基本的には、利用者は短期間の入居をしてサービスを受けます。

「居住系サービス」
特定施設入居者生活介護・認知症共同生活介護 等が挙げられます。
基本的には、民間の施設に居住してサービスを受けます。

「入所系サービス」
介護老人福祉施設・介護老人保健施設 等が挙げられます。
基本的には、公的な施設に入所してサービスを受けます。

4、要介護認定を受けるための手続き方法

介護保険を受けるためには要介護認定を受ける必要があります。
要介護認定は、65歳以上の者(第一号被保険者)、40歳~65歳の医療保険加入者(第二号被保険者)が認定を受けることが出来ます。

認定を受けるステップは
(1)申請:本人、家族、ケアマネなどが市町村に申請
(2)認定調査:認定調査員が利用者宅を訪問し聞き取り調査
(3)一次判定:聞き取り調査の結果をコンピューターで判定
(4)二次判定:個人の実情に合わせて総合的に判定
(5)要介護認定:本人宛に通知が届く(申請から30日以内)

という順序で認定を取ります。

認定は、7段階に分かれおります。
症状の軽い順番で

要支援1:日常生活で若干の支援が必要
要支援2:日常生活で多少の支援が必要

要介護1:部分的な介護が必要
要介護2:軽度の介護が必要
要介護3:中程度の介護が必要
要介護4:重度の介護が必要
要介護5:最重度の介護が必要

となっております。

5、今とるべき施策とは

介護保険の概要は以上となりますが、まだまだ基準は変わり続けます。
大きな流れとして、国は整形外科の医院が介護保険へ参入することを推奨する動きをしていくことは間違いありません。

そのため、現状から少しでも介護保険とは何かということの情報収集を行い、知らないことによる不安をなくして、いざ介護保険参入するという場合には、対応できるようにしていくことを強くお勧めいたします。

次回以降のメルマガにて船井総合研究所が運動器リハビリテーションの施設基準を持っているクリニックは通所リハビリや訪問リハビリの参入を強くお勧めをしている理由について述べさせていただこうと考えておりますが今回のメルマガでは、介護保険とは何かということを大枠としてつかんでいただくことが出来たなら大変光栄でございます。

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次回もよろしくお願いいたします。

船井総合研究所
医療支援部
野中達裕

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この記事を書いたコンサルタント

野中 達裕

プロフィール詳細

早稲田大学を卒業。船井総合研究所に入社。看護師、理学療法士、放射線技師、医療事務などの専門職採用に注力し、小規模から大規模の法人の採用まで規模に合わせた幅広く実績を持つ。また、現場での勤務経験を活かし、医療現場の生産性向上のための診療効率化に対する提案に定評がある。

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