交通事故治療における、リハビリ処方

2018年08月07日 (火)

科目:
整形外科
コラムテーマ:
整形外科

こんにちは。
船井総合研究所 医療支援部 上藤英資です。

今回のメルマガでは、
「交通事故治療における、リハビリ処方」
と題してお送りさせていただきます。

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■今回の内容
1.交通事故患者を増やしたいか、否か
2.事故治療における、治療的側面と経済的側面
3.患者の満足度を上げる~事故患者は、徒手治療を好む~
4.患者の来院頻度を上げる~事故患者は、物療で毎日通いたい~
5.医療保険と交通事故の優先順位~リハビリスタッフが足りているか?~
6.交通事故患者数は増やせる
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1.交通事故患者を増やしたいか、否か
整形外科診療所の外来に来られる交通事故の患者様は、軽度の頸椎捻挫の方が多く、院長の「交通事故の受け入れスタンス」によって、処方する治療は大きく変わります。

①交通事故の受け入れをしない
②鎮痛薬・湿布などの処方のみ
③物理療法の処方
④運動器リハビリテーション(運動器Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ いずれか)の処方

大まかには、上記の4パターンに分かれます。
そして、交通事故の患者様に好まれるのは、④→③→②→①の順です。

交通事故での収益は、単価が高く、医院経営の安定のためには無視できない、あるいは、意図的に増やしていけるのであれば、増やしていきたい分野です。

2.患者の満足度を上げる~交通事故患者は、徒手治療を好む~
交通事故の患者様は、通常の医療保険の患者様と同じく、徒手療法を提供する整形外科を選ぶことが多いです。新患の来院理由を確認すると、「徒手で治療してくれるから」という口コミが、交通事故の患者様でも多い、ということには少し驚きがあります。

そのため、交通事故の患者数を増やしていきたい場合、できるならば運動器リハビリテーションの処方が好ましいです。理学療法士か柔道整復師等のみなしによる運動器リハかは、問いません。ポイントは、「徒手療法」です。
治しに来院する、という目的よりも、今の痛みが取れる、気持ちいい、という理由で来院する患者様が多い、ということが言えます。

3.患者の来院頻度を上げる~交通事故患者は、物療で毎日通いたい~
交通事故の患者様には、「治す」という目的以外に、「通院慰謝料をもらう」という金銭目的での通院があります。この側面が、整形外科の医師やスタッフのモチベーションを下げる理由の一つでもあります。

交通事故の患者側から見れば、来院回数に比例して通院慰謝料が支払われるため、できるだけ多く通いたい、という方がいらっしゃるのは、ルール上仕方のないこと、と割り切る必要がある部分かもしれません。この部分は、先生方によってスタンスが大きく分かれる部分です。

ただ、交通事故の患者数を増やす、という目的からすると、
「交通事故の患者様ができるだけ、高頻度で通いやすい状態」
→待ち時間が少ない、仕事終わりで治療を受けられる、など
を作ることがポイントになります。

そのため、運動器リハだけではなく、物療での治療(施術に人が取られない、という意図が強い)も交通事故の治療では、重要な位置を占めています。

4.医療保険と交通事故の優先順位~リハビリスタッフが足りているか?~
ポイント3で述べたのですが、交通事故の患者様の来院される時間は、夕方5時以降が多く、また来院頻度もできるだけ多く通いたい方が多い。また、セラピストによる徒手での治療を好む。

そうなると、交通事故の患者様が増えてくると(様々な医院でお伺いした様子だと、交通事故の実患者が40名を超えると、この問題が表面化しやすいようです)
「リハビリテーションを提供する優先順位として、医療保険の患者様なのか、交通事故の患者様なのか」
ということを考える必要が出てきます。

特に、運動器リハビリテーションの実施数が医療保険でも多い医院の場合、セラピスト一人当たりが一日に治療できる人数は決まっているため、その枠を保険か交通事故か、どちらかに割り振る、ということになります。
そのため、理学療法士などのセラピストの人数が充足していない医院の場合、医療保険の患者様を優先し、交通事故の患者様で運動器リハビリテーションを処方するのは、10人に1人くらいで、残りの9人は物療、という医院が多いのが実際です。

ただ、交通事故の患者数が月に70人を超え、月の自賠責収入が500万を超えるような場合、収入的インパクトが多いため、セラピストの施術も交通事故の患者様に4割ほど振り分けるような医院もあります。

医院ごとに状況が異なり、また、交通事故への対応スタンスも違うため、一概にこれが正しい、とは言えません。ですが、交通事故の収入を増やすためには、ある程度運動器リハビリテーションの治療枠を振り分ける必要がある医院が大半ではないでしょうか。

6.交通事故患者数は増やせる
交通事故の患者数は、これまでにお伝えしたようなポイントを踏まえて頂くことで、意図的に増やすことが可能です。来院された方への治療をどうするか、ということについて、改めて考えて頂く機会になれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございます。
今回は「交通事故治療における、リハビリ処方」についてお伝えしました。
ご不明な点がありましたら、お気軽に弊社までご相談くださいませ。

次回のメールマガジンもお楽しみに!

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この記事を書いたコンサルタント

上藤 英資

プロフィール詳細

入社以来、診療所のコンサルティングに従事。現在は整形外科を専門にコンサルティングを行っている。整形外科の集患強化・スタッフマネジメント・採用教育支援を行う。近年は整形外科が取り組む介護事業(デイケア、デイサービス、訪問リハ、居宅介護支援事業所など)の立ち上げ、活性化支援も手がける。

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